ゴミ屋敷の片付けを効率的かつ安全に進めるためには、適切な道具を揃え、その使い方を知っておくことが重要です。道具選びを間違えると、作業がスムーズに進まなかったり、怪我をしたりするリスクが高まります。まず、片付け作業の必需品として、ゴミ袋は丈夫で破れにくいものを選びましょう。特に液体を含むゴミや、ガラス片などの鋭利なものが混ざっている可能性がある場合は、厚手のものを選んだり、二重にしたりする必要があります。自治体の指定ゴミ袋がある場合は、それを使用します。分別用に、サイズ違いや色違いのゴミ袋、あるいは段ボール箱なども複数準備しておくと便利です。次に、体を守るための防護具です。ホコリやカビ、雑菌対策として、高性能なマスク(N95や防じんマスク)は必須です。使い捨てできるゴム手袋や軍手も複数用意し、汚れたらすぐに交換できるようにします。ゴミの中には危険な物が潜んでいる可能性があるため、手袋は厚手のものを選んだり、重ねて着用したりしましょう。目からの感染や怪我を防ぐために、ゴーグルや保護メガネも必要です。足元は、釘やガラス片を踏み抜かないよう、底が厚く頑丈な靴(安全靴など)を選びましょう。長袖・長ズボンの作業着は、肌の露出を防ぎ、汚れや怪我から身を守ります。物理的な片付けを進める上で役立つ道具としては、箒とちりとり、スコップ(量が尋常でない場合)、トング(汚物を直接触らないため)、カッターナイフやハサミ(梱包を解いたり、大きな物を小さくしたり)、粘着テープ(袋を閉じたり、解体した物をまとめたり)などがあります。重い物を運ぶ可能性がある場合は、台車やキャリーカートがあると非常に役立ちます。ゴミが片付いた後の清掃には、掃除機(吸引力の強いもの、紙パック式だと捨てやすい)、雑巾(使い捨てできるマイクロファイバークロスなど)、バケツ、ブラシ、洗剤が必要です。洗剤は、汚れの種類に合わせて複数用意すると効果的です。油汚れにはアルカリ性、水垢には酸性、カビにはカビ取り剤といった具合です。悪臭対策として、消臭剤も準備しておきましょう。業務用など、強力な効果が期待できるものを選ぶと良いかもしれません。