ゴミ屋敷の強制退去に必要な法的根拠について解説しました。この章では、実際にゴミ屋敷の強制退去を行うための、具体的な手続きの流れについて詳しく解説していきます。強制退去は、法的手続きを踏んで行う必要があり、時間も手間もかかる手続きとなります。 まず、ステップ1は、内容証明郵便による通知です。入居者に対して、賃貸契約を解除する旨を、内容証明郵便で通知します。内容証明郵便とは、誰が、いつ、誰に、どのような内容の郵便を送ったかを証明できる郵便です。この通知には、契約解除の理由、退去期限などを明記する必要があります。次に、ステップ2は、話し合いです。内容証明郵便を送付した後、入居者と話し合い、自主的な退去を促します。この段階で、入居者が自主的に退去すれば、強制退去の手続きを進める必要はありません。しかし、話し合いが不調に終わった場合は、次のステップに進みます。そして、ステップ3は、裁判です。入居者が、自主的に退去しない場合は、裁判所に提訴し、明け渡しを求める裁判を起こします。裁判所は、双方の主張を聞き、証拠を基に判決を下します。 さらに、ステップ4は、強制執行です。裁判で勝訴した場合、裁判所の執行官に申し立てを行い、強制執行の手続きを行います。強制執行では、執行官が、入居者を強制的に退去させ、家財道具などを運び出します。これらのステップを踏むことで、ゴミ屋敷の強制退去を行うことができます。次章では、ゴミ屋敷の強制退去を行う際に、入居者が持つ権利について解説していきます。